善法山 帝釈寺からのお知らせ
梵鐘(お寺の鐘)について
2021-05-20
お寺にある大きな釣り鐘のことを「梵鐘(ぼんしょう)」といいます。「何故、お寺では鐘を撞く(つく)のか?」と疑問を持たれた方も多いと思います。お寺で鐘を撞くのは、普通は「時報」として鳴らしています。
現代でこそ(電子機器の普及により)デジタル時計・携帯・パソコン等で、簡単に正確な時間を確認出来ますが、昔はそのような物が無かったため、お寺が毎日毎日、朝夕決まった時間に鐘を鳴らして、地域の人々に時刻を知らせていたのです。
当寺にも「梵鐘」があり、早朝6時に18回、正午12時に12回、18時に18回と鐘を鳴らしています。本山などの修行道場では、毎日、朝と夜には大晦日の「除夜の鐘」と同じく108回の鐘を撞いていますが、当寺では108回の6分の1と9分の1に省略し(1日3回)時刻に合わせて毎日鳴らしています。が、「台風直撃」とかの場合は無しです。
さらに、鐘の音を「仏様の声として広く届ける」という意味もあります。もともと「梵鐘」の「梵」という文字には(「宇宙」とか「自然」とか)、「仏」という意味があります。当寺の梵鐘には、「南無釈迦牟尼仏(仏様)」、反対側には「南無観世音菩薩(観音様)」と刻印されておりますが、それは「仏様」の声を、あらゆる人々に聞いてもらい、「全ての人々が幸せでありますように!」という「お釈迦様の願いと祈り」を届け、「仏様とご先祖様」が見守って下さっている」ということを広く伝えるために、毎日毎日、同じ時間に梵鐘を撞かせていただいているのだろうと思います。